以前、お伝えしたように、脳のエネルギーは50%近くが糖なので、糖不足だと、脳がかつかつにしか栄養を持っていない状態になります。
「カツカツにしか」と言ったのは、脳が完全に栄養不足だと、私達は死んでしまうので、
カツカツに足りるくらいは体の他の部分(筋肉や臓器を壊して)糖に変えて脳に届けるから、
カツカツ状態だけど一応生存できるくらいの脳状態になるのです。
かつかつ状態なのに、ゆとりもって、「幸せ〜」なんて、言ってられないですよね。
脳にエネルギーがきちんと足りてくると、イライラが減るし、なんだか焦ってる感じとか、幸せ感がわかないとか、やる気が起きないとか、そのようなことが、わかりやすく改善していきます。
その後、肉体的なこともゆっくりゆっくり変化して行きます。これは、糖を入れるだけではなく、PUFAも避けることで起こって来ます。
それはね、やっぱり私自身も含め、クライアントさんの変化をみていたら、もう本当にそうなんだな〜、
糖がこんなにも必要なんだなー、そして、PUFAを避けると、糖代謝が回りやすくなる、代謝が上がりやすくなるんだ!って見てて実感しています。
ある意味、驚いています。
今日は、なんで私自身がそのような結論になったのか、を改めてお伝えしておきたいと思っています。
さて、
たとえ、「人体の細かな生化学的に、これが起きているからそうなるだよ!」と、教えられて、「そうなんだな!」と頭で理解したとしても、
実際に、自分の周りや目の前の方が改善に向かわなかったら、ホントそうなの?って疑わしいな、ってことになりますよね。
実際、まさに、「ホントそうなの?疑わしいなー」という気持ちというのが、分子栄養学の認定カウンセラーとして、習ったことをクライアントさんや家族に適用してて起こってたわけです。
一回は良さげな変化のように見える事も起きているのですが、それでもなんか違和感があるというか、なんか、サプリで抑えているだけ?みたいな、そんな感覚でした。
そして、周りを見回してみたら、分子栄養学を長らくされている先生たちはかなりサプリ漬けになっていたり、それでいて、ストレスにそこまで強くなっているようには見えなかったり。。。
「本当にそれで良いのかな?」と思える出来事に遭遇するたび、小さな疑問が私の中にさらに渦巻きはじめていました。
分子栄養学では【サプリはいつまでも飲むものではなく、サプリは減らして行けるべきだ】と習うけど、「実際、先生たちは何年もやってても、サプリ漬けの方多いよね」とか。。。ですね。
分子栄養学では、【これが正解】と習ったけども、それを頭で理解して、それを実際に行ってみて、やってみて体で起きることは、謎な事が起きて、「いや、本当に正解なの?実は、正解じゃないのでは?何かが違うのでは?」と疑い始めたのですね。
でも、もちろん、「分子栄養学で習った全てが全部間違いだった!」なんて言うつもりはないのです。
その学びの中で今でも役立っている学びももちろん沢山あるのです。
でも、今では、勉強を深めた結果わかっている、【PUFAという多価不飽和脂肪酸に関する考え方や知識】、それに【黒糖やはちみつ】といった単純な【糖】への考え方は、体のメカニズムとして、超重要な部分だとわかっているので、
そこがズレている教えだと人体として長期に見た時、健康には導けないし、なんなら致命的なんじゃないか、とさえ思い心から危惧しているのです。(それくらいPUFAを溜め込んでいくことは致命的です。)
私の体に起こった【違和感】、周りを見ていての【違和感】から気がついた事だけど、その後学びを深めて居る中で、生化学的にも、研究論文を細かくしらべると、分子栄養学では習ったこととは真逆のことも論文として出されているのだ、と知ったのです。
「神経細胞はDHAなどの柔軟なPUFAの脂で柔軟な神経が伸びることが出来て、それで頭が良くなる。だからDHA飲むと頭良くなる」と習うけど、いやいや、ある論文には、細胞膜にPUFAが入ると、そこでPUFAの酸化が起きて、「膜が柔軟性が無くなる」と書いてあるではないですか。「いや、全く習ったことと逆だし!!!」と驚きが止まらなかったです。
(細胞膜は脂質でできているので、どんな脂も入り込めます)
私は、九州大学農学部を卒業してるのですが、大学4年のときに、東京大学獣医生化学研究室に出向させてもらう経験をさせてもらい、
その研究室で論文を読むというのを教えられました。
3ヶ月に一回くらい、論文を読んでどういう事がわかったのかを皆の前で発表する、なんてこともしなきゃいけませんでした。
分子栄養学で習ったことが本当なのかを知るために、自分でも論文を読まなきゃ!!!
「何が真実なの???」
って、模索しはじめたときに、「あ〜〜過去ってこうやって今に役立つように出来ているんだな〜〜」と、つくづく人生の流れみたいなものに感謝したのでした。
確かに、分子栄養学で習う事というのは、〇〇仮説ということで、言われている事や、実際論文として出されていることもあるのでした。
でも分子栄養学で推奨しているはずの〇〇が実際体内では▲▲という働きをすることがわかってて、【摂取するのは健康に良くない】という研究論文も【ある】のです。
つまり、両方の論文が揃っているのが今の世の中というわけだったです。
今現在、【糖】それも、黒糖とかはちみつはしっかり摂って良い栄養だ、とか、【PUFA】が良くないという論文はあるのにも関わらず、表には上がってこないで、逆のことが【真実だ】と、言われている栄養業界になっている、ということなのです。
そして、PUFAを絶賛する論文はその研究資金を提供しているのが、油業界だったり、、、と。
闇な部分も見え隠れするという状態です。
おまけに、この前PUFAの件で、「PUFAは糖尿病に影響ないって有名ジャーナルででてますよ!だから、PUFAはあなたが言うように危険なものではないです。」
とコメント頂き、その論文を全文読んでみたのですが、そもそも、糖尿病に「いい影響があるか」どうかを調べた論文でした、
なので、「糖尿病改善に影響しない、サプリは必要ない」って言うのがその論文の結論で、「糖尿病には(悪)影響ないそうです!」と反論に使う事はできない内容でした。
でも、誰もが、そんなふうに時間かけて論文読んで自分で判断する、ってことができるわけ無いので、
ニュースで「オメガ3が老人の脳の萎縮の影響を抑えた!」って言われたら、じゃあ、やっぱり必要なんだな!!!ってなりますよね。
→ちなみに、このニュースに関しても、論文まで遡って読んだんですが、なんのことはない、オメガ3とかをしっかり取ってるグループでは、その効果がみられず、それで、オメガ3を取っていないグループの人達を、その中でもオメガ3取ってる人たちと、取ってない人たちに分けて、そしたら、オメガ3取ってる人たちのほうが脳の萎縮が少なかった、という結果から、「オメガ3は脳の萎縮を抑える!」と言ってるのです。。。。
これ、トリックわかりました?
つまり、「オメガ3をそもそも取っていない人たち」、というのは、「魚よりも肉の方をたくさん食べている」、「飽和脂肪を取っている人」です。
そのグループの中で、まだしもオメガ3を取ってる人のほうが、、、って言ったところで、すでにその人達は飽和脂肪を取ってる人たちなので、それがオメガ3の影響だとどうして言えるのでしょうか?
飽和脂肪は、炎症を抑え、代謝を上げる方向に働くとプロメタボリックアプローチ的には言われています。
なので、この実験結果は、オメガ3の結果じゃなくて、飽和脂肪の結果だよね!と見え見えになってしまうのです。
なんだかなあ、と思います。
ちなみに、その論文は、DHAとかEPAとかのオメガ3を売ってる「サントリーウェルネス株式会社」がバックについての研究でした。
戦後から今のような大手の製薬会社系が医療業界も従事るようになっていて、それ以前は、純粋な研究が多かったのに対して、戦後は、「証明したいなにか」があって、研究が組まれ、論文が作られる、という流れが多くなっています。
だから、論文になってるよ!と言われても、すなおに、じゃあ、真実なのね、とみることが出来ない時代になってるんです。
もう、そこまで来ると、論文の要約よんだだけでは、もちろん結論は出せません。
要約みて、へーって思っても、中身はそういうふうにこじつけだったりするのです。
論文を評価出来ないなら、その食事を臨床ベースでも行われている先生方から話を聞き、セオリーどおりの事が起きるのか?矛盾はないのか?を自分自身実践して納得していくしか無いのだと思います。
私の場合は、PUFAに疑問を感じ、習っていたことと真逆の説があることを学び、その論文もあることを学び、
Ray Peat博士が1970年代から、ちゃんとその事を膨大なリサーチのもとに伝えてくださっていて、アメリカにはプロメタボリックアプローチのコミュニティーがしっかりとある、ということを知り、そこから、その理論を学ばせてもらうという本当にラッキーな道が与えられて本当に感謝です。
だって、ずっと健康法迷子だったわけなので。
そして、私と同じように、糖質制限派だったけど、長年糖質制限をやっていく、その中での違和感から、プロメタボリックアプローチに出会って、その道を学び、結果も出されている先生が北海道にいらっしゃることがわかりました。
その先生とお会いし、この栄養業界、健康業界どうにかしなきゃね、という話から、日本プロメタボリック栄養医学研究会を一緒に立ち上げさせて頂いた、という流れだったのです。
さてさて、
【PUFA】をストップして、【糖】をしっかり入れると、わかりやすく変化が起きてきます。
3ヶ月くらいで何かしらの良い変化を感じてもらえます。一切のサプリなしでそれが起きます。
【糖】は入れなきゃだめなんだな!
【PUFA】やっぱり危険なんだな!と、現場ベースでクライアントの変化は確信にもなることでした。
他のクライアントさんで、分子栄養学で必要と言われた10種類以上のサプリメント(それも超高品質)を飲まれていた方は、今はすっかりサプリ断ちされて、それなのに、「幸せ感がわかない」という悩みがなくなり、夫へのイライラが減り、そして、今まで考えられなかったのに、赤ちゃんが欲しいという気持ちにまでなられれた、、、という事が起こりました。
それは、【生物としての人間】の生命力が上がった事が、すごくわかりやすく見て取れる出来事だと思います^^
代謝の低下は性欲の低下でもあるのでね。
そんなわけで、私は、「分子栄養学の教えの中でぬくぬくとしているのは危険なのかも、
なのに、周りはどんどんその教えが主流になってきている」
「日本でRay Peat博士のプロメタボリックアプローチのことをちゃんと伝えている人がいない!」という危機感を感じるようになり、頑張って発信せねば!と思っている次第です。
さて、今日のお話が参考になったら嬉しいです。
またお伝えしていきますね!