前にも述べましたが、糖(グルコース)は人間の体のほとんどの細胞にとって好ましいエネルギー源です。
糖は脳にとっても、主なエネルギー源なのです。
脳はより多くのグルコースを必要とするんだよーということは、お伝えしてきていることですね。
だから、糖の摂取が少なければ、あなたは頭がふわふわしてしまったり、散漫になったり、物忘れが激しくなるかもしれませんよ、と。
そして、血のなかにある赤血球と目の網膜の細胞には、「ミトコンドリア」という細胞内にある小器官がないため、エネルギーとしては、グルコースしか使えないです。
赤血球が糖しか使えないので、血を元気にするためにはぜったいに糖が必要なのです。
赤血球ってアンパンみたいな形していますよね?
それって、赤ちゃん赤血球ができて最初は、核があるのだけど、成熟すると核が抜けて、キュッと小さくなって、そのアンパン型になるのですが、その小さくなる時にATPをたくさん使います。
小さいこと、キュッとなっていることで、折れ曲がりやすくて、細かい毛細血管の中にスルスル入っていける赤血球になれるのです。
でも、ATPがないとどうでしょう?
実際、血液検査で赤血球の大きさが見れるのですが、エネルギー不足の人はこれが理想値より大きいです。
ちなみに理想値は90と言われています。
エネルギー不足で大きなままの赤血球は体の隅々に行けず、結局手先、足先にうまく、酸素や栄養を運べず、手先足先の細胞ではミトコンドリアでの呼吸が行えない=エネルギー生産と熱生産が行えない=冷たい足先という流れになってしまうのです。
脂質や、タンパク質もミトコンドリアでのエネルギー代謝に使われるよ!!
と言われるのですが、もちろん、体は糖が足りなければ、それらを使うことができます。
でも、それは、ベストオプションではないのです。
なぜなら、それらが使われる時、それらを糖に変えて使うのですが、糖に変えるのに、余計なATPを必要とするし、タンパク質を使うためには、窒素がいらないものとしてできてしまって、結局アンモニアを処理しなきゃだし。
そんなこんなで、【糖を回すこと】が健康のために、必要不可欠な事なのです。
実際お食事の指導をさせていただいている方たちは、脳が元気になっていき、血液が元気になっていくので、直感的な感覚が鋭くなられたり、物事の真意がわかったり、「わかったのです!」という言葉がクライアントさんたちの中からよく出るようになります。
体のメカニズムを知ると、それは当然な事なのだけど、やっぱりとても興味深いと感心するし、分かっちゃいるけど、やっぱり糖代謝を回すことがこんなにも大切なんだな、と実感します。
糖に関しては、入れ始めると変化し始める部分があるから、ある意味簡単だと思います。
問題は、いかにタンパク質を入れていくか、だったり、体に溜まってしまっている不必要なものを如何に少なくしていくか、だったり。
PUFAが過剰な体は赤血球の膜もPUFAが溜まってて、そうすると、酸化した脂(過酸化脂質)の状態の赤血球膜になり、これは固まってしまった柔軟性のない赤血球なので、うまく機能しません。
体はこれをゴミとして処理して作り変えなきゃいけないのですね。
でも、作り変えるためには、材料のタンパク質もいるし、エネルギーもいるし、、、なのです。
じゃあ、タンパク質不足だったら、どうなると思いますか?
もちろん赤血球数が少ない体になってしまうのです。
「血液データを読むのはもう時代遅れ」なんて言われたりもするけど、でも、それでも、ちゃんと見ていけば、体で起こっていることが何かしら現れているのが、血液検査データでもあります。
昨日の午前中のクライアントさんは、糖を多少は取り始めた最初の血液検査で、データを持ってきてくれました。
ALTという肝臓の酵素の値がでるのですが、その値が以前は低すぎて、「体が自分の体というタンパク質をエネルギーで使ってるよ」というアラニン回路の亢進を表すデータだったのですが、それが見事に良い値に変化していました。
つまり、以前は
低血糖→体がコルチゾール出す→やばい!エネルギー確保しなきゃ、と、体のタンパク質分解する(=アラニン回路亢進)→ALT下がる
ということが起こっていたのですが、糖をちょこちょこ食べてもらうことによって、低血糖があまり起きなくなったのですね。
体って、こうやって、必要な事をしていってあげたら、変化をしていくのです。
なぜなら、日々作り変えているから。
何も変化しないのなら、本当にこのやり方でいいかな?と見直してみるタイミングかも知れませんね。
今日の話がなにか参考になったら嬉しいです!
溜まっていると、グルコースは素早い筋肉のエネルギーにも必要です。
筋グリコーゲン(蓄えられたグルコース)は、特にウェイトトレーニングや短距離走の際に、素早いエネルギーが必要です。
もし体が筋グリコーゲンを使い果たした場合、体はストレスを受けている間(運動中に)筋肉にエネルギーを供給するために、自身の筋肉、組織、臓器、脂肪を利用するでしょう。
休息時、筋肉が好むエネルギー源が脂肪であることに注意することが重要です。
筋肉量を増やすことは、より多くの筋肉を持つほど、休息時により多くの脂肪を燃焼させるため、脂肪を減らすのに役立つ良い理由です。
休息時に脂肪を燃焼させることは、蓄積された脂肪を取り除く最も安全な方法で、酸化的損傷を少なくします。
甲状腺機能 適切な代謝のためには、肝臓がサイロキシン(T4)を活性化型のトリヨードサイロニン(T3)に変換するためにグルコースが必要です。
全ての細胞がATP(エネルギー)を生産するためにはT3が必要です。
十分なT3がないと、細胞機能が低下し(代謝が遅くなります)。低炭水化物ダイエットをしている人々は、低体温と細胞機能の低下で悪名高いです。
これは炭水化物(糖)の摂取量が少ないために、T3の変換と代謝機能が低下することに起因するかもしれません。