これまた、インスタのリールでこの話題をあげたのですが、それでは話し足らず(笑)
記事にしています。
セロトニンは腸内で主に生成され、腸の機能や炎症に深く関わっているものの、その役割は多くの人が考えるような「幸せホルモン」としての側面とは異なります。
むしろ、過剰なセロトニンは腸内炎症を引き起こし、腸の健康を害する可能性があり、
さらには抑うつや不安を引き起こすとも考えられています。
最近はセロトニンバンザイ説が栄養業界でも大声で叫ばれていますが、実はセロトニンはそんな物質ではないということは、かなり前から言われていることです。
1940年代から、5-HT(セロトニンの化学名)が主に胃腸で生成されているだけでなく、
セロトニンの増加が多くの慢性疾患、特にクローン病や潰瘍性大腸炎(UC)、過敏性腸症候群(IBS)などの様々な炎症性腸疾患(IBD)、さらには癌(カルチノイド腫瘍)と因果関係があることが知られていました。
でも、そんな研究は1960年あたりからかなり端っこに追いやられてしまってます。
なぜなら、様々な政府機関が、LSDのようなセロトニンを抑えてしまうドラッグが人々を「従順でなく」することに気づき
(これは、後に「反抗挑戦性障害」という精神疾患として正式に定義までされたそう!)で、
その一方で、セロトニンを増やす薬は人や動物を従順で従う人にし、一般的に【鈍くする】ことを発見したため。
「これは使える!」と奴らは思ったのです。
(おそろしや…)
その結果、セロトニン作動薬の開発に大量の資金が投入され、
最終的には「SSRI薬」と呼ばれる薬が規制当局の承認を得て、
現在でも「先進国」で最も広く処方されている向精神薬となっている、という現状があるのです。
今でも実はセロトニン関係のネガティブな論文はわんさかあるのです。
でも、どうでしょう?
【セロトニンが鬱ホルモンで病気を引き起こす】って、
そんな話栄養関係者から聞いたことありますか?
まだまだ、大々的に、セロトニン絶対説のプロパガンダが栄養業界、医療業界で打たれている世界に私達は生きています。
レイピート博士は、ストレスや炎症反応の一環として、
過剰なセロトニンが脳や体に悪影響を与えることをずっと述べて来ました。
彼はセロトニンが増えることは一切勧めておらず、むしろ代謝を高め、体内のエネルギーバランスを整えセロトニンを減らすことが重要だと強調しています。
【セロトニンの増加を目指す腸活】って、ピート博士の推奨するアプローチとは対照的です。
だって、セロトニンって、「腸がストレス状態の時」に出される物質なのだから。
「そもそも、なぜ腸内でセロトニンが出されるのですか? 」
「腸活でたくさん出されるのではないのですか?」
という疑問が湧いてきそうですよね?
レイ・ピート博士の見解では、腸内でセロトニンが生成される理由は、主に腸の運動機能と炎症反応に関わるためです。
腸内の90%以上のセロトニンが腸の「腸クロム親和性細胞(enterochromaffin cells)」によって産生され、これが腸の蠕動運動(消化管の動き)を制御し、
食物を適切に消化・排出する役割を担っている、というのが一般的な理解になると思うのですが、
腸内でのセロトニンの役割は、確かに消化管の運動を調整することですが、過剰になると腸の働きが乱れ、消化不良や過敏性腸症候群(IBS)などの問題を引き起こすのです。
セロトニンの生成が「腸活」によって意図的に増やされることはとっても懸念を抱くべきことなのです。
なぜなら、ス・ト・レ・ス・物質だから。
セロトニンの過剰な生成は、腸の炎症やストレス反応と関連しています。
たとえば、腸内の刺激や細菌、未消化物が腸壁を刺激すると、セロトニンの分泌が促されます。
これは体の防御反応の一部であり、腸の内容物を早く排出するためのものです。
マラソンランナーがお腹を下すのは、腸への物理的刺激(揺れていること)でセロトニンが過剰に出されるためなのです。
でも、これが1度だけたまに起こるならまだしも、ですが、これが慢性的に続くと、 腸の過敏性や炎症を引き起こしやすくなるのですね。
ピート博士は、特に過剰なセロトニンが腸内の炎症を悪化させ、腸漏れ症候群やその他の腸疾患につながる可能性を強調しています。
また、ピート博士は「腸活」や「腸内環境を改善することでセロトニンを増やす」という主張にももちろん疑念を持っています。
一般的な腸活では、発酵食品や食物繊維を多く摂取することが推奨されることが多くありますよね、
これが必ずしも健康に有益とは限らないのですね。
発酵食品や過剰な食物繊維の摂取が腸内の刺激となり、
炎症を引き起こすことでセロトニンの分泌を過剰に促進する可能性があるからなのです。
つまり、代謝や甲状腺機能を整え、体全体のバランスを保つことが腸の健康にとっても重要であり、
セロトニンの過剰な分泌を避けることが、長期的な健康と幸福感をもたらすと考えています。
腸に負担をかけない栄養素を摂取することで、セロトニンの過剰な分泌は防げます。
ま、たかがセロトニンが幸福ホルモンじゃなかったよ、って話なだけかと思っているかた、要注意です。
腸内のセロトニンが増えることは「幸せ」をもたらすのではないどころではない、【ガン】をもたらすのですから。
最近の研究では、5-HTと癌の関係がどんどん言われるようになってきています。
癌だけではなく、糖尿病も、パーキンソン病もですがね。
だんだんセロトニンへのイメージがかわってきたことと思います。
断食も何でよくないのか、というと、断食は体にストレスを与え、特に腸内のバクテリアのバランスに悪影響を与えます。
ファスティングによって、腸内で悪玉菌の増殖が進むリスクがあるほか、 腸粘膜の保護に必要なエネルギーや栄養素が不足することで、腸壁が弱くなるのですね。
断食中に体がエネルギー不足に陥ると、コルチゾールやアドレナリンのようなストレスホルモンが増加し、これが腸の働きに悪影響も与えます。
そうなると、はい、セロトニン過剰分泌です。。。
今日の話がなにか参考になればうれしいです!