さて、今日お話したいのは、低甲状腺と呼吸の関係!
「低甲状腺(甲状腺機能低下症)になると、呼吸が変わる」 というのは、あまり知られていない事実かもしれません。
でも、実際には 甲状腺ホルモン(T3, T4)は、エネルギー代謝だけでなく、
呼吸のリズムやガス交換にも深く関わっています。
基本的に、甲状腺機能が低いと次のようになります。
「呼吸が浅くゆっくりになることが多い」
でも、時々、「わたし、浅く速い呼吸で過呼吸ぎみなんだけど、、、」という方いらっさしゃるけど、それも、甲状腺機能低下で起こっていることがあります
じゃあ、なぜ、このような変化が起こるのでしょうか。
今日はその事をちょっと見ていきたいとおもいます!
まず、低甲状腺の人は、呼吸が浅くゆっくりになる理由について。
低甲状腺の状態では、細胞のエネルギー代謝(ATP産生)が低下し、酸素の消費量が減るため、体は呼吸数を減らす方向にシフトします。
このとき、甲状腺ホルモンが低いことで起こってる代謝の変化としては、
もちろん、細胞のエネルギー産生が減っています。
つまりATPが作りにくくなっているのです。
そして、 酸素の消費量が減っています。
それはなぜかというと、エネルギーをあまり作っていないので、作るための酸素の必要量が減っているから。
そんなわけで、 酸素をあまり必要としないため、呼吸が少なくなるんです。
つまり、低甲状腺の人の体って
「エネルギーを節約するモード」
なんですね。
呼吸を浅〜くゆっくり、、、、
にすることで、酸素の消費を最小限にしようとしているというわけです。
→これが「低甲状腺の人は呼吸が浅くゆっくりになる」主な理由です。
じゃあ、なぜ、時に「浅く速い呼吸(過呼吸)」が起こるんだとおもいますか?
はい、わかった方もいるかもですが、それはストレス状態に陥ったとき。
身体は低血糖などのストレス状態になると、コルチゾールやアドレナリンを分泌し、血糖値を上げようとするのですが、これが呼吸に影響するのです。
交感神経が優位になり、心拍数と呼吸数が上がる。
これで、過換気(浅く速い呼吸)が発生し、体内では、低代謝でそもそもCO₂不足なので、
ますますCO2不足になる。
身体としては、CO2とO2が交換で初めて使えるので、酸素不足という状態になり、身体が「酸欠」と判断して、更に呼吸数を増やそうとする。
という流れです。
だから低甲状腺の人は、通常 「浅くゆっくり」呼吸しますが、時に「浅く速い呼吸(過換気)」になることもあるのです。
そして、過呼吸になるのは、【酸素の不足】というよりも、そもそもの【二酸化炭素(CO₂)の不足】 が関係しているんですね。
なぜ、プロメタボリックアプローチでは糖質の摂取を大事にしているか、というと、
糖質が体内で燃焼された時に、最も多くのCO2を生みだすから。
だから、糖質をベースに代謝がしっかり回っていると、身体は健康になっていくというわけなのです。
今日の話が参考になったら嬉しいです!!
