さて、サロンには、ちょっと腰が、とか、肩が痛いという人だけではなく、毎日なぜか疲れが取れない、とか寝汗をかく、とか、高血圧、とか、冷え性、とか、癌や、難病の診断結果の方もいらっしゃっています。
この頃は、お食事についてお話する事も多いのですが、
「あなたにとって健康になる食事はなにですか?」
と聞いた時に、何かの健康法に従っている人、例えば、ローフード健康法に従っている人は「グリーンスムージーで朝を始めること」と言うだろうし、
マクロビにハマっている人は、「玄米ご飯と味噌汁とぬか漬けで朝を始めること」と言うだろうし、
糖質制限派の人は「鶏ハムと、目玉焼きと生サラダで朝を始めること」と言うだろうし、
16時間断食派は「お白湯を朝に飲む事」というだろうし、
フルータリアンは「朝はフルーツサラダ!」と言うだろうし、、、
本当に、何を食べることが健康に良いのか、って大混乱を起こしている時代だなって本当に思います。
今日は、娘の長崎への送り迎えの車中で私は、ある女性のインタビューを聴いていました。
Ray Peat の理論に出会うまでどうだったか、そして、実践してみて、どうだったか、を話されていました。
その女性は10代からスポーツバリバリで、そんな中、「自分の肉体を究極に高めたい!」と思ったそうです。
そして、最もクリーンな食事方法をしよう!とおもって、高プロテインなダイエットをし始めたそうです。
糖質を極限まで減らしてしっかり運動をする。
そうしていると、間もなく念願のシックスパック(お腹が腹筋で割れている状態)を手に入れました。
かなり満足なのもつかの間、彼女の生理は止まります。
貧血症状もあるから、と、彼女はせっせとレバーを食べ、でも、太りたくないからファスティングも取り入れるようになり、運動もしないと気がすまないので、運動も欠かさない。。。
そんなこんなで彼女の生理は13年間止まったままでした。
生理は止まっているけど、でも、肉体はいいシェイプを維持できているし、【単なるホルモンバランスの問題だ】と思っていたそうです。
でも、ある時、「ほんとうの健康とはなんだろう?」と考えたそうです。
その時、彼女が思ったのは
「消化がよくって、満足のいく健康的な性欲を持ち、否定的な思考や人との否定的な交流に思いを巡らせず、常に否定的なことを考えたり、自分を未来に投影して何をするかを考えたりするような有害なマインドセットを持たずに済むこと。」だったそうです。
その頃の彼女は、それのどれも達成できていなくって、消化にいつも問題があって、いつもネガティブな事に意識が行き、何を食べるか、食べないか、のことばかり考えている状態で、「オルトレキシア」の状態だった、と。
※【オルトレキシア】とは、何を食べるべきか、食べないべきか、と、ヘルシーな食事にこだわりが強いあまり日常生活が楽しめない、
支障をきたしている人のことです。
散々「健康に良い」と言われることをストイックにやってきたのに、こんなにも【健康】な状態からかけ離れている、、
そう彼女は思ったそうです。
そんな時にRay Peat博士のホルモンを正常化することがどういう事なのか、という根本から生理学をベースにして身体のエネルギー代謝を回すという概念について学び始めました。
【メタボ】って、代謝が落ちて太ってしまってる人のことをそう言いますよね。
その語源である【メタボリズム】は【代謝】という意味です。
その代謝は、それは落ちてしまうと、その人が太っていようと、痩せていようと、身体が回しているエネルギーが少ない状態なのです。低代謝です。
その状態だと、基礎代謝で消費するカロリーは少ないのです。少しのエネルギーで身体の仕事を少ししかやらずにとにかく毎日生き続けることが必要最低限のことなので、それを身体は達成します。
もちろん、身体の修復能力は遅い状態、傷だってなかなか治りません。炎症もなかなか収まりません。なにせ省エネですから。
メタボの人は食べ過ぎなのではなくて、【エネルギー代謝】が回っておらず、低エネルギー状態なので、入ってくる食事を使い切れずに太ってしまっているのです。
これって本当に不思議ではないでしょうか?
【メタボ】=食べ過ぎって思っていませんか?そうではないのです。
メタボ状態の人は、代謝を回すためのホルモンがうまく動いていなくって、だから身体が使っているエネルギーが少ないのです。
身体に贅肉として余っているんだから、しっかり使えばいいのに!って思うけど、そんなふうには身体の仕組みは出来ていないのです。
でも、エネルギー代謝が回っていないのは、メタボで太っている状態の人だけではなく、痩せている人も本当に多いのです。
インタビューのその女性も、見た目はシックスパックで筋肉もあるように見える。見た目的には、健康そう!
でも、ネガティブ思考で消化に問題を持ってて、生理も止まってる、、、つまり体内ではエネルギー代謝が回っていなくって、身体はエネルギー節約のために妊娠の機能をストップさせ、脳にもエネルギーを少ししか回せず、腸にもエネルギーが回せない状態だったのです。
ただ、生きるだけでもエネルギー不足なので、この上妊娠なんて出来ない状態だとわかりますよね。
だから、彼女が考えていたような「たんなるホルモンバランス」で、生理が止まってるというような部分的な話ではなく、身体全体のダイナミックなメカニズムのホルモンバランスの現れとして【生理が止まる】という現象が起きるのです。
さて、そんな彼女もRay Peat博士の教えから身体を少しずつ変えていき、今はよく食べ、そして、食べることにも満足して、活動的に動くエネルギーに溢れている生活をしています。
そして、13年止まっていた生理も、もちろん始まっています。
今現在は、最終的にとても良い状態に落ち着いて穏やかに安定した心と身体で生きている彼女、そこまで来るのにはやはり身体の状態に悩むこともあったそう。
彼女を支えた、カウンセラーによって、その都度修正されながら、進んできた様子が語られていました。
それは本当にそうなのです。
身体が元気になるように食事を変えるときは、それが身体にとって良い食事方法であっても、その人の身体の状態によっては、身体にネガティブな反応も変化として起こってくる事があります。
そして、何をどれくらい実際には身体に入れていくのか?って、
身体との対話で見ていくポイントがあるのです。
すでに低い代謝で回しているのが通常運転の場合、よくなってる部分とこれはどうなのだろう?
という部分が同時に起こリ、自分がちゃんと進めているのか、やり過ぎなのか、足りないのか、が、わからなくなる事があるのです。
なので、食事を変えて代謝をしっかり回せる身体にしていこう!
と栄養改善をされる方は、代謝を回す事に詳しいカウンセラーにしっかりサポートしてもらいながら、しっかりと学びながら栄養改善に取り組むことで、
なぜ、今の自分にはこの症状が起きているのか?
本当に正しい方向に進んでる?
それらがわかって進むのと、自分だけでやっていくのとでは、同じ道でも、全く違う歩みになると思います。
せっかく正しい道なのに、不安で進めなくなって、その道を進むのを諦めてしまっては本当にもったいないです。体は一つ一つやっていくべきことをやってあげると、少しずつ少しずつ変化をしていくものなのです。
今日の話が参考になったら嬉しいです!