さてさて、、、
この頃、糖質制限をしていて〜〜〜になりました、とか、ファスティングをしてて〇〇になりました、と、様々な症状に悩み、その症状から抜け出せなくて困っている、、、
というお悩み相談のメッセージを良くいただきます。
そりゃそうだよな、、、と思います。
世の中、右みても、左見ても、痩せているのが『正しい』し、食べすぎないのが『正しい』、食欲はコントロールするのが『正しい』し、甘いものはいかに食べない自分でいるかが『正しい』 とされている。。。
糖を食べたい気持ちを抑制して食べない事、食べたい気持ちを抑制してファスティングすること、果たして、それらは本当に『正しい』のでしょうか?
つい最近プロメタボリック栄養医学研究会の勉強会でも【病気とは】という内容を扱ったのですが、その中で伝えていることでもあるのですが、私達の身体は「ホルモン」の司令で身体の様々な反応が決まっています。
その中で、私もよく話に出すストレスホルモン「コルチゾール」や「アドレナリン」は、もちろん身体の中で役割があるから、体内に存在しているホルモンなのだけど、
ストレスがかかると、そのコルチゾールの分泌が多くなりすぎて、
多くなりすぎると、身体の中でストレス反応と言われるカスケードが進んでしまいます。
それは、身体が、なんとかして、もとに戻そう、健全な身体の状態に戻そうとして一時的に行うなら良いことなのですが、
でも、それが、一時的のつもりが、いつまで経っても健全に回らない場合、身体としては破綻していく方向に向かうことになるのです。
身体のエネルギーって、私はよくお金にも例えるのですが、このコルチゾールによる前借り、これって、借金に似てるって思います。
コルチゾールが大量に出された時、それは、身体から身体への金たりねえ!のサインです。
そこで、身体はなんとかエネルギー(お金)を作り出そうと、どこからかエネルギーを作り出します。
それが、通常、甲状腺や胸腺などの大切な臓器だったり、筋肉だったり、軟骨だったり、、、それらを分解して糖に変えてエネルギー(お金)とします。
それはつまりは借金してお金を作り出したようなもの。
身体の収支としてはプラスなのではなくって、マイナスなのです。(だって、臓器やら、筋肉が削られた訳なので) 短期にそれをやって、後は潤沢なエネルギー(お金)が回るようになるならいいのですが、皆さん、中期、長期に糖質制限やダイエットをやってしまいます。
当初は短期的なリカバリーを目的として出されていたコルチゾールですが、出しても出しても、身体のエネルギーは潤沢に回り始めることがなく、身体としては、コルチゾールの量を増量することで、身体のエネルギー不足(お金不足)をどうにか集めてこないと、、、と必死になります。
最終的に、この身体の資金繰りにストップをかけるのは、わたしたちの脳です。
『これ以上身体を分解し続けることが良いことではない』と判断して、『コルチゾール増量して!』という身体からのメッセージを受け取っても、それに反応しなくなります。
そして、コルチゾールの増量をやめ、逆にコルチゾール減量します。
するとどうでしょう?
それまで、コルチゾール出すことで、(借金で)なんとか回せていた身体なのです、、、
コルチゾールが増量されなくなり、逆に減量されてしまうと、もうエネルギー不足でしょうがない、、、
一気に疲れやすさを感じたり、朝起きれなかったり、、、
この状態はつまりは借金に借金がかさんで首が回らなくなっている状態なのです。
ここまで来てしまっていると、身体としてはマイナスがかさんでしまっているので、潤沢な資金で余裕で回っている状態に持っていくのには、簡単なことではなくなります。
でも、、、
そもそも、この状態になったのは、どうしてだったでしょう?
そう。ストレスホルモンのコルチゾールが分泌されたから。
じゃあ、なんでストレスホルモンが出されたのでしたか?
それは、身体がエネルギー不足だ!!!ってストレスを感じたからでした。
そう。エネルギー不足が大元にあったわけです。 でも、この借金かさんで首が回らない状態になった時、つまり、すぐに疲れる、とか、朝起きれない、とか、ドライヤーで髪の毛乾かすのもしんどい、とか、ちょっと動くと、すぐ休憩したくなる、とか、
そんな状態な時に、「もっと健康にならきゃ!」と思って人々がとる行動はなんでしょう?
『デトックス』のためのファスティングだったりするのです(涙)
では、ここで、デトックスをすることが正解だと思いますか?
シャキッとしない、疲れが取れないのは、【エネルギー不足】だからです。
そして、毒素がたまっているなら、それは、【エネルギー不足】だから『毒素を解毒するエネルギーがない』のです。
ファスティングをするということは、身体に身体が必要としている量のエネルギーを入れないことです。 それは、エネルギーが更に足りない事になるので、ただでさえエネルギー不足の体としては危機でしかありません。
あまりに危機すぎるので、また一時的にすごく頑張ってコルチゾールを出すことでしょう。
だから、「なんかファスティングしたら気分が冴えた!」という感想も出るのです。
でも、それは、決してデトックスされたからではない。コルチゾールが頑張ってでたからだったりします。
唯一腸は物を消化するという活動を少しお休みできるかもしれません。
でも、それでさえ、普段から、消化困難な食品を【健康食品】ということで食べなければならないから、腸がいつも重たいということになっているのでは?
私達の身体においてデトックスを担う肝臓は本当にエネルギーを使う臓器です。
エネルギーが潤沢に入ってこないと、臓器は萎縮していきます。それは肝臓もしかり。
それはもちろん自分のデトックス能力を落としていく結果になっていくのです。
私がおすすめしているプロメタボリックアプローチはしっかり食べて潤沢なエネルギーを回せる身体になるための方法です。
「私は太ってるから、そもそも食べ過ぎなのだと思います」そう言って相談される方も、実際はお食事見させていただくと全然食べれていなかったりします。
【食べていないのに太る】これは身体がストレス状態だから。
コルチゾールの働きで、身体が代謝を落として脂肪として溜め込む方向に向き、なるべくストックを作って飢餓に備えようとしているのです。
でも、同じコルチゾールの働きで、代謝疾患が進んで末期になると、今度は【どれだけ食べても痩せていく】という状態になっていってしまうのです。
糖質制限にしても、食べないダイエットにしても、ファスティングにしても、やり始めるときって、なんとなくちょっといいのかな?
という思いつきだったりすると思います。
だって、発信者が「健康に良い」って言ってるし。
だけど、それを中期でやることがどういう事になってしまうのか、を是非わかっていてほしいな、と心から思っています。
さて、日々プロメタボリックアプローチの勉強を深めているのですが、本当に、未だに知れば知るほど、私達が知っていた健康情報ってなんだったの???という気持ちになっていきます。
プロメタボロリックアプローチをしっかり基礎から学んでいただくための講座としてプロメタボリックアプローチ実践講座というのを運営しているのですが、
講座生の方達に日々セッションをする時に、例えば「脂肪」に関して、言われてきたことからの「思い込み」というのがあるのだけど、その後レクチャーを受けた後の同じキーワードに対する認識がガラッと変わる反応をされるのを見るのがレクチャーをしていてとても楽しいです。
本当に、『私達は食べたものでできている』のだけど、何を知っているのかによって、食べるもののチョイスが変わるので、『何を知っているのかでできている』と言っても過言ではないとおもってます。