前回、糖尿病の本当の問題は「細胞レベルの糖不足(飢餓状態)」にある、というお話をしました。
血液中には糖がたくさんあるのに、なぜだか細胞の中に糖が入っていけない。
つまり「インスリン抵抗性」と呼ばれる状態ですね。
一般的には「糖(甘いものや炭水化物)の摂りすぎが原因だ」と言われています。
でもね、生化学のメカニズムを紐解くと、糖の取り込みをブロックしている「真犯人」は、他にいることが分かっています!!
声を大にして言いたいです。
それは……「脂肪(遊離脂肪酸)」なのです。
▶ 有名な「ランドルサイクル」の罠
1963年、P.J.ランドルという研究者が、とても重要なメカニズムを発見しました(ランドルサイクルと呼ばれます)。
簡単に言うと、血液中に「遊離脂肪酸(脂肪が分解されたもの)」がたくさんあると、細胞は糖をエネルギーとして燃やす(酸化する)のをストップしてしまう、という仕組みです。
特に、多価不飽和脂肪酸(PUFA・サラダ油や魚の油など)のような不安定な油が血中に増えると、細胞のエネルギー工場である「ミトコンドリア」の働きを強く抑制してしまいます。
糖が悪いのではなく、油(脂肪酸)が糖のジャマをしている状態なんですね。
これ、顎が外れそうなくらいびっくりしませんか!?私はこれを初めて知った時に、ショックすぎて、笑いが出たくらい。
▶ 乳酸とストレスの悪循環
さらに悪いことに、ミトコンドリアでうまく呼吸(エネルギー産生)ができないと、細胞は「解糖系」という別のルートを必死に回してエネルギーを作ろうとします。
すると、老廃物として「乳酸」が大量に発生します。
乳酸が溜まると、ホルモンバランスが乱れ、体を消耗させるストレスホルモンが出やすくなり、組織の炎症を引き起こす……という悪循環に陥ってしまうのです。
2型糖尿病の特徴であるインスリン抵抗性は、この「多価不飽和脂肪酸による代謝のブロックと毒性」で説明がついてしまうんです。
「糖質制限をして、代わりにMCTオイルやお肉の脂質をたっぷり摂る」といったアプローチが持て囃されますが、実はその過剰な脂肪の燃焼こそが、細胞を傷つけている根本原因かもしれないのです……!
ちょっと専門的な内容になってしまいましたが、大丈夫でしょうか?
「じゃあ、細胞をこの脂肪の毒素から守り、安全にエネルギーを作るにはどうしたらいいの!?」という疑問が湧いてきますよね。
次回は、なんと「糖そのものが細胞を回復させる救世主になる」という、さらに目からウロコなお話をお届けしたいと思います!
どうぞお楽しみに!
ということで、脂肪のブロックを外して、細胞の隅々までエネルギーを届けていきましょうね!
今日の話が、あなたの細胞を元気にするヒントになったら嬉しいです。
