脳の中に虫?! RFK Jr.の「脳の虫」の話と、寄生虫の本当の役割

ドキッとするタイトルですが、本当に「脳の中にいた虫」の話です。

私は毎週日曜日に、脳機能回復の第一人者であるDr.Stephensのトレーニングを、海外の臨床家の方たちと一緒にオンラインで受けています。

そのトレーニングの録画を見返していたら、寄生虫の話で、ずいぶん盛り上がっている回がありました。

手術中に見た「脳の中の虫」

話していたのは、Dr.Stephensではなく、その臨床家の方です。

ふだんから顕微鏡で血液を見ている方なので、こんな話をしてくれました。

アメリカでもトップクラスの脳神経外科の先生と一緒に仕事をしていたとき、その先生は手術中に、脳の中を這う虫を見たことがあるのだそうです。

でも、その先生は寄生虫の専門家ではありません。医師免許のこともあるので、患者さんには「脳に虫がいましたよ」とは言わない。

聞いていた参加者の方たちから、「うわっ!!」と声が上がっていました。

(私も画面の前で、同じ声が出ました、笑)

RFK Jr.と脳の虫

そこで他の臨床家が聞いたのです。

「それって、RFK Jr.がなったものですか?」

RFK Jr.とは、ロバート・F・ケネディ・ジュニアさん。

ケネディ大統領の甥で、いまはアメリカの保健福祉長官を務めている方です。

彼は、「そう、脳の虫の話を世の中に知らしめたのは、まさにRFKなんだよね」と答えていました。

そして、「1度RFK Jr.とディナーをしたことがあるけど、彼の話を直接聞くことほど面白いことはなかった」と。

アメリカ中がざわついたニュース

アメリカでは、2024年の大統領選挙のさなかに、この話が大きなニュースになりました。

ニューヨーク・タイムズが報じたのは、ケネディさんが2012年に裁判の中で証言していた内容です。

2010年ごろ、ケネディさんは物忘れがひどくなり、頭に霧がかかったような状態になって、病院で検査を受けました。

脳のスキャンに影が見つかり、最初は腫瘍ではないかと疑われていたそうです。

ところが別の医師に診てもらうと、こう言われたのです。

「これは、虫が脳に入り込んで一部を食べ、そのまま死んだあとです」

豚の条虫と、その後

ご本人も、どんな寄生虫だったのか、どこでうつったのかは分からないと話しています。

ただ、報道の中で別の医師は、豚の条虫(サナダムシの仲間)の幼虫ではないか、と見立てていました。

豚の条虫の卵が口から入ると、幼虫が体の中を移動して、脳にまでたどり着くことがあるのです。

ケネディさんご本人は、その後、物忘れからはすっかり回復したと話しています。

それにしても、大統領選に出ている方が「脳に虫がいた」と証言していたのですから、アメリカ中がざわついたのも無理はありません。

細胞の中の寄生虫

ここまで読んで、「いやいや、それは海外の、特別な人の話でしょう」と思いましたよね。

私も、最初は寄生虫話しって、聞くたびそう思っていた頃がありました。

でも、この勉強会に集まる臨床家の方達が声を揃えて言うには、私たちの体は、細胞のレベルでは思っている以上に寄生虫を抱えている、ということでした。

(これは、プロメタボリックアプローチでわたしが直接習っているNateも言っていることです。)

ただ、細胞の中にいるものは、なかなか追い出せない。

よく名前の挙がるイベルメクチンという薬は、細胞の壁を通り抜けられません。細胞の中まで届く薬もあるけれど、それを使うと体調をひどく崩してしまう人が多い、とのことでした。

裏庭のピザとアライグマ

ここからが、いちばんお伝えしたいところです。

Justinは、寄生虫をこんなふうに捉えていました。

「寄生虫は、体の中の死んだものや傷んだもの、毒素を片づけるためにいる。だから、健康なものは一切好まないんだ」

そして、こう例えたのです。

「毎晩、裏のポーチにピザを置いておいたら、アライグマやらなにやらが、次々にやってくる。でも、置くのをやめれば、よそへ行ってしまうよね」

戦って追い出すのではなく、エサになっているものを体から片づける。そうすれば、寄生虫のほうから去っていく、という考え方です。

まだ「予想」の段階

その臨床家の方は、Dr.Stephensのもとで脳機能回復の取り組みを続けている人たちの血液を、顕微鏡で見ています。そして、どんどんきれいになっていくことを確認しています。

半年以上続けた人の細胞の中に、最終的には寄生虫が一切いなくなっていくのではないか、と予想している、と言っていました。
それを確かめて、近いうちにデータで見せてくれるそうです。

なので、今の時点では、まだ「予想」の段階です。

(ここは、私も結果を楽しみにしているところです)

「何を退治するか」より

この話を聞いて、私がいちばん「なるほどな〜」と思ったのは、見ている方向でした。

体の不調があると、私たちはつい「何がいるのか」「何を退治すればいいのか」を探しにいきますよね。

菌がいる、カビがいる、寄生虫がいる。

それなら、やっつければいい。

もちろん、薬が必要な場面はありますし、お医者さんの治療はとても大切です。

でも、それとは別に、「なぜそこに居つくのか」と考えてみる。

体のほうに、片づけきれていないものが溜まっていないか。片づけるだけのエネルギーが、細胞にちゃんと届いているか。

アライグマを追い払う前に、ピザを置くのをやめられないか、と考えてみるのです。

結局は、燃料の話

Dr.Stephensも、別の回で感染症の話になったとき、こう話していました。

抗生物質や抗ウイルス薬を使うな、と言っているのでは決してない。燃料の足りない脳では手に負えないところまで、感染が進んでしまうことがあるからです。

ただ、脳に燃料がしっかり満ちていれば、手に負えなくなる前に、脳がちゃんとおさめてくれるのだそうです。

退治することばかり考えて、片づける側の力を置き去りにしていないか。

ああ、結局ここでも、燃料の話に戻ってくるんだよな〜と、改めて思った回でした。


この記事は、石井恵子のニュースレターでお届けした内容をもとにしています。
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