誰かが褒められると凹むのは、性格のせいじゃない。「ヒス構文」と脳のガス欠の関係

ある時、SNSである話題が盛り上がっていました。
「同じ空間で誰かが褒められていたら、勝手に劣等感を感じてしまう」

これ、あなたはわかりますか? それとも「えっ、どういうこと?」って思いますか?

実はこれ、一時期子どもたちの間で言われていた「ヒス構文」と、脳のエネルギー代謝の話が密接に関わっているんです。

1. 「ヒス構文」に見る、劣等感のカラクリ

「ヒス構文(ヒステリック構文)」って、私も子どもたちから教えてもらったのですが……。
相手は別に悪く言っていないのに、言われた側が勝手にネガティブ変換をして、最後はなぜか相手を責めてしまう独特の論理展開のことです。

例えば、こんな感じです。

【夫】:「今日の会社の社食ハンバーグ、すごく美味しかったんだよ!」
【妻(ヒス構文)】:「ああ、じゃあ私のハンバーグは不味いってことね。私は毎日一生懸命やってるのに、結局無駄だったんだ。もう二度と作らない方がいいよね!」

…いかがでしょうか?(笑)

客観的に見ると「そこまで飛躍する?!」と驚きますが、実はこれ、私たちの心の中で無意識に起きている「比較の病」と同じなんです。

2. 脳がガス欠になると、世界は「敵」に見える

なぜ私たちは、誰かの称賛を「自分の否定」として受け取ってしまうことがあるのでしょうか。
それは、性格の問題ではなく、実は【脳のエネルギー不足】が原因であることが多いのです。

私たちの脳、特に冷静な判断や感情を司る「前頭葉」は、非常にエネルギーを消費します。
もし、糖代謝が回らず脳がエネルギー(糖)切れを起こすと、脳は「サバイバルモード」に切り替わります。

エネルギーが足りない脳にとって、冷静な分析はコストが高すぎて維持できません。
すると、脳は最も原始的な「防衛本能」を優先し、本来なら自分とは関係のない「誰かが褒められた」という情報を、自分を脅かす「敵(攻撃)」として誤認してしまうのです。そして、脳はパターン化させて省エネしているので、このヒス構文にハマっている人は、いろいろな出来事から脳は自動翻訳して、その人にヒス構文を起こさせる思考に持っていくのです。(自動で!)

3. 精神論の前に、エネルギーを注ごう

「誰かが褒められた=相対的に自分の価値が下がった=生存が危うい!」
脳のエネルギーが切れていると、こんな極端なロジックが瞬時に回路を駆け巡ります。これがヒス構文の正体です。

つまり、誰かと比べて落ち込む人というのは、心が狭いからではなく、脳が「お腹が空きすぎてパニックを起こしている」だけかもしれません。

「もっとポジティブにならなきゃ」と精神論で頑張る前に、まずは脳にたっぷりエネルギーを届けてあげてください。

モヤッとしたら、まずは一口、甘い蜂蜜やフルーツを。そうすると自動モードでネガティブ発動だった脳が、エネルギーを使って、「それが本当はどういう意味なのか」を理解しようとし始めます。


この記事は、石井恵子のニュースレターでお届けした内容をもとにしています。
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